Q.4 どの程度歯並びが悪いと矯正が必要なのですか?

 噛み合わせや歯並びが悪くなる原因には大きく分けて2つ有ります。つまり上顎 と下顎の成長のアンバランスがある場合と無い場合です。例えば,反対咬合(受け口)の場合を考えますと,1.上顎の骨の成長が下顎の骨の成長より遅い場合。2.下顎の骨の成長が上顎の骨の成長より早い場合。3.上下の顎の骨の成長は正常だが上の歯の出ている方向が標準よりも後方を向いている場合。4.上下の顎の骨の成長は正常だが下の歯の出ている方向が標準よりも前方を向いている場合。の4つが考えられます。矯正治療の難易度から考えると,1と2は3,4よりは難しく,時間も掛かります。3,4の場合は,成人になってからでも治療可能な症例が少なからずあると思われます。つまり,顎の成長がどうなっているが,矯正の必要性の基準の一つです。
 また,上下の顎の成長は正常でも,歯の大きさと顎の大きさのバランスが悪い場合は,歯を抜くことによって調節する治療法と顎の成長を人為的に早めて調節する治療法があります。この場合は,後者の治療が骨をいじるので,前者より難しく早めに矯正処置をはじめる必要があります。他方前者は後者に比べれば容易です。 つまり,骨の成長のアンバランスによる不正咬合や骨をいじる必要のある場合は,早めに適切な矯正治療が必要と考えられます。それ以外の原因から発生した不正咬合であっても,早めに矯正処置すれば,早期に直ったり,苦痛が少ないなど利点はあります。しかし,万が一矯正治療が遅れたとしても,きれいな噛み合わせにすることは充分可能です。
 結論としては,少なくても顎の骨が関係した症例では矯正をする必要があると思います。顎の成長は見た目にもわかる場合もありますが,レントゲン写真を撮影したり,歯形の模型を取って,計測してからでないと分からない場合も有りますので,疑問に思った時点で,専門家の診察を受けることをお勧めいたします。